映画の資金調達 ~現物支給・物々交換編~

物々交換の形で、協力をお願いするという方法もある。例えば、クルーやキャストの食事など、人数が多くなれば多くなるほどそれだけでも大変になってくるわけだが、たとえば、レストランでクルーやキャストの食事を提供してもらい、その代わりに製作側はクレジットにレストラン名を載せるとか、ロケーション撮影でその店の宣伝になるようなことをするといった方法がある。(プロダクト・プレイスメントの物々交換版)

もし、製作する映画の内容が、特定の人種や、特定のテーマや、政治的なメッセージがあるなら、関連するコミュニティに連絡をとると、サポートしてもらえる可能性が高い。
こうした特定のコミュニティやグループと手を組むことで、相互にとってメリットのある、Win-Win 関係を作れることも多い。

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映画の資金調達 ~後払い契約編~

その他の方法として、キャストやクルーへの代金後払い方式がある。通常より低価格で協力してもらい、残りはのべおきにし、利益が出るようになったときに払うという方法だ。

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映画の資金調達 ~投資家編~

前回、前々回と、映画の資金調達のうち、プリセールス編、セールスエージェント編で、プリセールスについて紹介したが、プリセールスが困難で、予算に対して十分資金が得られない場合、エクイティファナンスを考えてみよう。もしも利益を生むようになったら報酬を得られるかわりに投資してもらう方法だ。

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映画の資金調達 ~寄付編~

プリセールス、投資家、後払い契約による資金調達を紹介してきたが、寄付により資金の一部をまかなうという方法がある。
例えば税金対策が必要そうな人や企業にスポンサーという名の寄付をお願いすると言う手がある。
また、よくあるのは、親戚に寄付してもらう方法。例えば親戚に寄付してもらった場合、
(日本ではどうなるのかよくわからないけど)親戚は寄付分の税額控除を受けられる。
また、クラウドファンディングを使い、インターネット上で寄付を募る方法もある。

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映画の資金調達 ~セールスエージェント編~

映画の資金調達 ~プリセールス編~でプリセールスについて説明したが、プリセールスしたいけど、誰にコンタクトしたらいいかわからないし、そんな人脈ないよー、という場合は、セールスエージェントを利用する方法がある。

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映画の資金調達 ~プリセールス編~

まずはアメリカでのインディペンデント映画の資金調達のうち、プリセールスによる資金調達ついて。

プリセールスとは、映画に対する特定の権限を製作する前に売ることである。権限というのは例えば、ケーブルネットワークでの放映権や、国際 TV ネットワークでの放映権、劇場公開、DVD 販売権、インターネット配信権、等である。
たとえば TV 放映権を先に売ることで、映画を作る資金を調達するのだ。売ったのは TV 放映権だけなので、完成後は劇場公開、DVD・Blu-ray、インターネットでの上映権をまだ他に売ることができる。これは製作側と投資家の儲けとなる。

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映画の資金調達

今回はアメリカでの資金調達ネタについてまとめておこう。

映画製作の中で最も大変なのが資金調達。資金調達と一口に言っても、たくさんの資金調達の方法がある。
どの方法をとるかは、実績や作る映画のタイプによって異なってくるが、アメリカでのインディペンデント映画※における
代表的な資金調達方法として下記がある。
(※USでは予算$10M(約10億円弱)以下の映画をインディペンデント映画という)

プリセールスによる資金調達
セールスエージェントを通じた資金調達
株式投資家・出資者による資金調達
後払い契約によるリソース調達
寄付による資金調達
(金銭以外の)現物寄付によるリソース調達

次回以降、それぞれに関して説明していくとしよう。

Film Finance Awards ラウンチイベント in L.A.

先日は Film Finance Awards というインターナショナルな映画関連のイベントの
キックオフミーティング、ラウンチイベント&パーティーに参加してきました。
映画「Believe Again」にエンドースをくださった方が紹介してくださった関係で、
なんとこの度、このイベントに審査員として参加することになったのです。

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そんなわけで、ミシガンから L.A. へ。
ビバリーヒルズの高級ブティックが建ち並ぶ Rodeo Drive にある LUXE ホテルでラウンチイベントは行われました。
なんか久しぶりにこういう所に来たな~。

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映画「Believe Again」

前回の映画ネタの投稿からかなり時間が経ってしまいましたが、書くのが面倒なほどいろいろなことがあり
ようやく映画 Believe Again の長い長いポストプロダクションが終わりました。
現在セールスエージェントやディストリビューター、劇場とまだ交渉中ですが、公開に向け、少しずつ進んでいます。
限定プレビューで見た方々からは「勇気をもらった」「感動した」との声をいただいています。
日本での公開はまだ未定ですが、公開の際にはぜひよろしくね。

Believe Again 紹介ビデオ

タイトル
Believe Again

あらすじ
大企業で働くトムは、大きな家にいい車を持ち、素敵な家族に囲まれて暮らしていた。しかし不況の最中、ある日友人に裏切られ職を失ってしまう。妻のキャシーはトムを元気づけようとするが、トムは次第にアルコールに溺れていく。ついにキャシーはトムに愛想を尽かし、娘のメアリーを連れて出て行ってしまう。トムは全てを失って初めて、たとえ失業しても、支えてくれた家族がいた自分は幸せだったことに気づく。
どん底でもがく中、ある日トムはピンクのクモを目にする。ピンクのクモに導かれ、自分の夢は画家になることだったと思い出す。元銀行員で脱サラをした和太鼓奏者の友人に勇気づけられながら、自分の夢を叶えるため、そして家族を取り戻すためにトムは歩き始める。

Believe Again 公式サイト

Believe Again IMDB 映画情報

Believe Again 予告編

でびぅの日

いよいよ初 Director としての撮影当日。
朝 8 時半からクルーたちとのミーティング、9 時から撮影開始。
8 時半少し前に、クルーたちが続々と我が家に集まって来た。
そう、ロケーションはうちなのだ。

ライトなどの機材をセットし、打ち合わせを行う。
今回はいろいろなシーンを含む Trailer を 1 日で撮るため、
午前中は地下のグリーンスクリーンスタジオで撮影を行い、
午後は実際の部屋を使って撮影。

ひとしきり、まずは主役のソロシーンを撮影したところで、
他の俳優たちが次々と到着。

撮影シーンを、分単位でスケジュールを細かく練っておいたのだが
俳優の演技指導とか、やはり予想外に時間を食うこともあって、時間って押すもんだね。
でもアクティングコーチが俳優たちに事細かに指導してくれて、よかったぁ。

メインの子役の Sophie は先日ハリウッドまで行って、他の映画にも出たりしてるだけあって、
かなりうまい。将来が楽しみだ。

Sophie は 11 歳。当然学校も本当はあるはずなので、
平気なのかなとか思うけど、親も撮影優先で気合いを入れてくれている。
学校の勉強をないがしろにするなんて!と言わない親というのが新鮮でならない。
子役が演じてる間は親は待ってなきゃいけないわけだし、結構大変だと思うんだけど、
やはりこういう子はちっちゃい頃から親も本気なんだね。

時間を押したとはいえ、事前にかなり準備をしておいたため、これまでの他の撮影に比べると
はるかにスムーズに素早く進めることができて、予定通り18シーンを無事撮り終えることができた。
無事 Director 第一日目が終了!

終わった後は、充実感と共に・・・ぐっったり・・・!
かなり慌ただしく、でも充実した一日でした。

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